GPI Brief(2010年3月第13号)
「仕組み」研究ノート
日米同盟:「グローバル化」vs.「地域化」
日米同盟は2010年に50周年を迎えたが、「普天間」問題を中心に、日米関係は揺れている。現在の議論に欠けているものは日米同盟に今後どのような意義を持たせていくのかという戦略的な視点である。本稿は、日本の「同盟」の定義および日米同盟の機能の変遷の検証を踏まえ、今後の日米同盟は環境問題や紛争後の国家再建に関する協力等に照準を当てる「グローバル化」よりも、東アジア地域における平和的パワー・トランジションを可能とする新たな安全保障システムの構築を見据える「地域化」にプライオリティを置くべきであるということを論じる。
「グローバル化と公共政策」研究ノート
次なる人材交流ヴィジョンの構築に向けて:日米人材交流の統計的変遷
昨今、日米関係の希薄化が懸念されているが、両国間の人材の流れは近年どのように変化してきているのか。本稿は、統計資料の分析を通じてその変化の要因を考察した結果のポイントを明らかにする。それを踏まえ、日米間の人材フローは成熟した段階にある故に、人材交流の質的な向上をより明確に意識し、グローバルな人材交流のバランスを意識して戦略的な人材交流の深化を図っていくことの必要性を提言する。
「政策研究」ノート
アジア太平洋のFTA競争
過去15年、世界中で自由貿易協定(FTA)が爆発的に増加し、2008年にはその数は400を越えるまでになった。本稿は、最近、東アジアで増加した FTAを地域主義の台頭とは捉えず、政策拡散の結果だとする見地から分析した政策研究プロジェクトの結果を提示するものである。増殖するごとくに拡散してゆくFTA政策は、WTOを軸とするマルチの自由貿易体制のみならず、ひいては貿易地域主義までを結果的に弱まらせる力となる、と本研究は結論付ける。
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