GPI Brief(2009年4月第9号)

GPI Brief(2009年4月第9号)

GPI Brief(2009年4月第9号)ダウンロード

「仕組み」研究ノート

アジア地域外交の「新構造」に向けた戦略的考察

辻 清人(GPIフェロー・CSIS戦略国際問題研究所日本部研究員)

近年、「東アジア共同体」構想が近い将来、実現可能な枠組みとして頻繁に取り上げられ始めている。しかしながら、ASEAN,APEC,EASなど、異なった役割を担う複数の既存枠組が既に存在するアジアにおいて、米国やオーストラリアを含めた国々を組み入れた包括的かつ具体的な秩序制定は、いまだに存在しないのが現状だ。本稿は、アジアの地域枠組みの将来像を得るため、戦略国際問題研究所(CSIS)が9カ国で有識者を対象に実施したアンケートの調査結果を踏まえ、日本のアジア外交の「新構造」に向けた政策課題を考察する。

「グローバル化と公共政策」研究ノート

グローバル化の深化で益々求められる独立評価機関の役割 – パンデミック・インフルエンザのケース

清水 美香(GPI共同ディレクター・East-West Center 客員スカラー)

日本に独立政策評価機関がほとんど存在しない状況に対して、一部の専門家の間で1990年代からその必要性が唱えられてきた。しかし、こうした長年の指摘にもかかわらず、独立政策評価機関の整備は遅々として進んでいないのが現状である。独立評価機関の不在は、グローバル化の深化に伴う緊急課題への対応に深刻な影響を及ぼしかねない。本稿は、パンデミック・インフルエンザの問題を例にとりながら、グローバル化の深化の特徴と独立評価機関の役割との深い関わり合いを指摘し、日本の現状に対する早急の対応を促す。

「政策研究」ノート

防災ニューディール政策の可能性とその効果 – 老朽住宅の耐震改修促進に向けたポリシーミックス

紅谷 昇平(人と防災未来センター主任研究員)

現在の低迷する景気対策として、各国で金融・財政刺激策が進められつつある。地震大国の日本では、近い将来、高い確率で巨大地震が発生することが確実であるため、将来の災害復旧・復興需要を先取りし、住宅や公共施設の耐震化等の防災投資により経済活性化を図る「防災ニューディール」を提案する。特に住宅の耐震化は、関連する民間消費を誘発するため経済効果が大きく、災害時の被害軽減や救助・消火活動環境の改善、住宅再建支援費の節減などの効果も見込まれる。さらに建築規制や税制を含めたポリシーミックスを図ることで、防災施策の更なる進展を進めるべきである。

エッセー

East Asian Community and Its Goal

Hirotsugu Koike(GPI Senior Advisor and Deputy Chief Editorial Writer, The Nikkei)

2009-04-01 - posted by nowebnolife

この投稿へのコメント

  1. コメントはありません。

コメントフォーム

お名前
メールアドレス
ホームページ